Matt Tracy
[16日 ロイター] - 米大手銀行6行「ビッグ6」のうち3行が16日、それぞれ債券を発行し計232億5000万ドルを調達した。1月は従来、年間を通じて銀行の債券発行が最も多い。3行の起債で、今年も荷もたれ感が広がる地合いが始まった。
ウェルズ・ファーゴは、固定金利で発行した後に所定の日に変動金利に移行する可能性のある「固定-変動タイプ」のシニア無担保債の市場投入に加え、固定利付債と変動利付債で計80億ドルを発行した。
JPモルガンは固定と変動の両タイプで計85億ドル、モルガン・スタンレーも両タイプで計67億5000万ドル起債した。両行の起債は、償還満期の異なる4タイプのトランシェのシニア無担保債。
「グローバルなシステム上重要な銀行」(GSIBs)に指定された大手銀行は新規制の導入に先だって自己資本を厚くしようとしており、今月の債券発行は非常に多いとみられている。
BMOキャピタル・マーケッツのフィクストインカム戦略のディレクター、ダニエル・クリーター氏は「われわれの試算ではGSIBsによる1月の起債総額は350億ドル規模で、大半が今週の実施だろう」と16日付の顧客向けメモで述べた。