[クアラルンプール 23日 ロイター] - マレーシアは、政府系投資会社1マレーシア・デベロップメント(1MDB)を舞台にした資金不正流用事件と関係ある外国銀行に法的手続きを開始することを検討していると、1MDB資産回収タスクフォースの責任者、ジョハリ・アブドゥル・ガニ氏が23日、明らかにした。
同氏は銀行の名前を公表せず、1MDB関連の資金移動を円滑にする業務を行う前に必要とされるデューデリジェンス(資産査定)を行わなかったと指摘した。
同事件では総額45億ドルの資産が不正に流出したとされている。
マレーシア政府は2021年にドイツ銀行、JPモルガン、クーツの子会社に賠償を求める訴訟を起こしている。ただ、審理は進んでいない。
ジョハリ氏は声明で、タスクフォースが断固として当事者全てに責任を取らせる考えだと強調した。
ゴールドマン・サックス・グループは昨年10月、1MDB事件を巡る和解合意の義務にマレーシア政府が違反しているとして英裁判所に提訴。
マレーシアは合意違反を否定している。