[東京 31日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比188円90銭安の3万5876円96銭と反落した。米国市場でのハイテク株安が嫌気された。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前に、持ち高調整も意識された。
日経平均は317円安で寄り付いた後、一時361円安の3万5704円58銭に下げ幅を拡大した。米国でハイテク株比率の高いナスダック総合 (IXIC)やフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)が下落したことが嫌気され、指数寄与度の高い半導体関連株の一角が軟調だった。
決算を発表した米国のアルファベット (O:GOOGL)や半導体大手アドバンスト・マイクロ ・デバイセズ(AMD) (O:AMD)、マイクロソフト (O:MSFT)の株価が時間外取引で下落したことも、投資家心理の重しになった。
市場では「FOMCが控えているほか、米大手ハイテク企業の決算が残っていることもあり、これまで上昇してきた分、いったん利益確定売りとなった。ただ、下値では押し目買いが入っている」(東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジスト)との声が聞かれた。
TOPIXはわずかながらプラス。銀行はセクター別の値上がり率トップとなり、指数に寄与した。朝方に公表された1月日銀会合の主な意見は「政策修正への思惑を維持させる内容」(国内証券のアナリスト)との受け止めが聞かれ、国内金利は上昇した。
前引けにかけて、日経平均は下げ幅を縮めた。1月の中国製造業PMI(国家統計局)が49.2(予想49.2、前月49.0)と伝わり、中国景気への過度な懸念が和らいだ。
TOPIXは0.01%高の2527.24ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は2兆0642億4000万円だった。東証33業種では、値上がりは銀行や電気・ガス、その他金融など18業種で、値下がりは海運や医薬品、石油・石炭製品など15業種だった。
東京エレクトロン (T:8035)やアドバンテスト (T:6857)が軟調。業績予想の下方修正を発表したアルプスアルパイン (T:6770)は昨年来安値を更新した。一方、決算や株主還元が好感されたキヤノン (T:7751)は昨年来高値を更新。コマツ (T:6301)、日立製作所 (T:6501)は堅調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが706銘柄(42%)、値下がりは903銘柄(54%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。