[ロンドン 14日 ロイター] - オランダのビール大手ハイネケンが14日発表した業績見通しがライバル勢に比べ悲観的だったため投資家の失望を誘い、株価が急落した。
ハイネケンは、2024年通期の営業利益伸び率が1桁台半ばから後半になる可能性があると説明し、厳しい経済環境に伴って幾つかの市場では需要が抑制されかねないと警告した。
営業利益伸び率のアナリスト予想平均は9.9%だった。
ドルフ・ファンデンブリンク最高経営責任者(CEO)はアナリストに対して、今年は販売数量が増えるし、近年の業績を下押しした要因の幾つかは弱まるはずだと述べつつも「われわれは教訓も学んでいる。世界は不安定な場所だということを」と指摘した。
ハロルド・ファンデンブルーク最高財務責任者(CFO)も、ハイネケンがコントロールできない事象が事業の足かせになりかねないとの見方を示した。
一方、同業のカールスバーグは最近、売上高と営業利益の中期見通しを引き上げている。
ビール業界全般としても、今年は利益率拡大の恩恵を受けると見込まれており、ハイネケンの慎重姿勢とは対照的な構図だ。