[15日 ロイター] - 米国株式市場は続伸して取引を終えた。この日発表の小売売上高が予想より大幅な落ち込みとなり、米連邦準備理事会(FRB)による早期利下げへの期待が再び強まった。
1月の小売売上高は前月比0.8%減と、自動車やガソリンの売り上げ減によりマイナスに転じ、昨年3月以来10カ月ぶりの大幅な落ち込みとなった。
オールスプリング・グローバル・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ネビル・ジャベリ氏は「予想より弱い小売統計を投資家は好感した」と指摘。消費が減速している可能性があり、今週発表された消費者物価指数(CPI)の予想を上回る伸びの悪影響を相殺しているかもしれないと述べた。
グローバルトのシニアポートフォリオマネジャー、トーマス・マーティン氏は「米経済がやや軟調である可能性を示す内容で、これは悪いニュースであるのと同時にFRBの利下げ確率が高まるため良いニュースとも受け止められ得る」と述べた。
CMEのフェドウオッチによると、FRBが5月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げをする確率は40%に上昇し、6月の利下げ確率は約79%となった。
労働省が発表した10日までの1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は8000件減の21万2000件となった。市場予想の22万件を下回った。
16日には1月の卸売物価指数(PPI)の発表があり、足元の景気状態を知るさらなる手がかりとなりそうだ。
アルファベットは2.17%下落。投資会社サード・ポイントが保有するアルファベット株を全て売却したことを受けた。
アップルは0.1%安で引けた。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハザウェイがアップルの保有株の一部を売却したほか、著名投資家ジョージ・ソロス氏の資産運用会社が保有を解消したことが重荷となったが、終盤に下げ幅を縮めた。
ネットワーク機器大手シスコシステムズは2.43%下落。世界の従業員を5%削減するとの発表と年間の売上高目標の引き下げを嫌気した。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を5.3対1の比率で上回った。
米取引所の合算出来高は122億4000万株。直近20営業日の平均は117億株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38773.12 +348.85 +0.91 38397.94 38781.89 38397.94
前営業日終値 38424.27
ナスダック総合 15906.17 +47.03 +0.30 15865.30 15911.22 15779.72
前営業日終値 15859.15
S&P総合500種 5029.73 +29.11 +0.58 5003.14 5032.72 4999.44
前営業日終値 5000.62
ダウ輸送株20種 15906.53 +82.25 +0.52
ダウ公共株15種 847.03 +13.63 +1.64
フィラデルフィア半導体 4558.10 -7.31 -0.16
VIX指数 14.01 -0.37 -2.57
S&P一般消費財 1445.11 +12.67 +0.88
S&P素材 533.78 +9.84 +1.88
S&P工業 1004.31 +6.87 +0.69
S&P主要消費財 775.57 +4.17 +0.54
S&P金融 660.49 +10.76 +1.66
S&P不動産 243.23 +5.61 +2.36
S&Pエネルギー 649.74 +15.71 +2.48
S&Pヘルスケア 1690.30 +11.80 +0.70
S&P通信サービス 275.03 +0.21 +0.08
S&P情報技術 3679.31 -16.09 -0.44
S&P公益事業 310.36 +4.72 +1.54
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 38585 + 445 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 38575 + 435 大阪比