Simon Jessop Ross Kerber
[15日 ロイター] - JPモルガン・チェースとステート・ストリートの投資部門は15日、「CA100+(クライメート・アクション100プラス)」からの離脱を発表した。またブラックロックも関与姿勢を後退させた。
CA100+は、国連責任投資原則(PRI)や機関投資家などが、温室効果ガス排出量の多いグローバル企業に削減推進を求める働きかけをする取り組み。今回の一連の動きで、合計14兆ドル近くの資産がこの取り組みから脱落することになる。
こうした取り組みに参加している米金融機関に対しては、野党共和党からの独占禁止法や受託義務に違反しているとの攻撃が強まり続けている。
ただJPモルガンとステート・ストリートは離脱理由について政治的な要因は挙げていない。
ステート・ストリートは、CA100+が定めた最新の優先課題が自行の独立的に行動できる余地を脅かすと説明した。
JPモルガンの投資部門は、投資に関する独自の行動規範を構築したことを受け、CA100+の加盟更新をしないと決めたとしている。
ブラックロックは、CA100+の加盟主体を傘下のブラックロック・インターナショナルに移行すると明らかにした。
これまでにもウォルター・スコット・アンド・パートナーズやルーミス・セイレスなど13社がCA100+から離脱している一方、加盟総数は700社余りに達している。