[ニューヨーク 15日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。今年の株高を牽引してきた大型ハイテク関連株が下げを主導した。一方、市場では来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え金利見通しが注目されている。
今週の市場予想を上回るインフレ統計を受け、市場では6月米利下げ観測が後退した。
米デザインソフト大手アドビが13.7%下落。14日発表した第2・四半期(3月2日から3カ月)決算の売上高見通しは52億5000万―53億ドルで、LSEG集計のアナリスト予想の53億1000万ドルを下回った。
S&P情報技術が1.3%安と下げを牽引。マイクロソフトが2.1%下落した。
フィラデルフィア半導体指数(SOX)も0.5%安。週間では1月上旬以来の大幅な下げとなった。人工知能(AI)向け半導体で圧倒的なシェアを誇る米エヌビディアが週明け18日から開催する年次開発者会議が注目されている。
チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「いずれ金利が引き下げられることは誰もが知っている。利下げがいつになるかという予想は少し先送りされ続けているが、投資家はまだそうなると信じている」と述べた。
週間ではダウ工業株30種が0.02%安、S&P総合500種が0.1%安、ナスダック総合が0.7%安。
小型株で構成されるラッセル2000指数は週間で2.1%安。
この日は、株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプシ
ョン取引の3つの取引期限満了日が重なる「トリプルウィッチング」に
当たり、出来高とボラティリティーが高まった。
米取引所の合算出来高は187億6000万株と今年最多。直近20営業日の平均は124億株。
個別銘柄では、ウルタ・ビューティが5.2%下落。通期利益見通しが市場予想を下回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.11対1の比率で上回った。ナスダックでも1.12対1で値上がり銘柄が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 38714.77 -190.89 -0.49 38809.65 38928.13 38618.20
前営業日終値 38905.66
ナスダック総合 15973.17 -155.36 -0.96 16043.58 16055.33 15925.91
前営業日終値 16128.53
S&P総合500種 5117.09 -33.39 -0.65 5123.31 5136.86 5104.35
前営業日終値 5150.48
ダウ輸送株20種 15498.63 -109.08 -0.70
ダウ公共株15種 850.29 -0.98 -0.11
フィラデルフィア半導体 4757.71 -25.94 -0.54
VIX指数 14.41 +0.01 +0.07
S&P一般消費財 1435.10 -16.59 -1.14
S&P素材 570.26 +0.45 +0.08
S&P工業 1030.54 +0.83 +0.08
S&P主要消費財 799.72 -0.88 -0.11
S&P金融 676.95 -0.37 -0.05
S&P不動産 243.82 -0.22 -0.09
S&Pエネルギー 693.48 +1.58 +0.23
S&Pヘルスケア 1690.34 -5.95 -0.35
S&P通信サービス 273.37 -3.25 -1.18
S&P情報技術 3760.29 -49.19 -1.29
S&P公益事業 319.70 +0.37 +0.12
NYSE出来高 38.78億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38690 + 300 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 38625 + 235 大阪比