[チューリヒ 17日 ロイター] - スイスの金融大手UBSは今後数年間のうちに米国で合併・買収(M&A)の機会を探る方針だ。コルム・ケレハー会長が17日付のスイス紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング(NZZ)に掲載されたインタビューで明らかにした。
向こう3年から4年の間にM&Aを通じて米国の富裕層向け資産管理事業を拡大する計画で、対象となるのは「この部門だけであり、まだ着手していない」という。
UBSは昨年6月のクレディ・スイス救済合併以来、バランスシートが1兆6000億ドル強とスイス経済の2倍近い規模に膨らんだことが批判を浴び、国内では「金融システム上重要な銀行」に関する規制を見直す動きも起きている。
しかしケレハー氏は、UBSに自己資本の増強を義務付けるべきだとの主張を一蹴。「資本が大きくなり過ぎると株主だけでなく顧客にとっても不利になる。銀行サービスのコストがより高くなるからだ」と述べた。