David Shepardson Stephanie Kelly
[ワシントン 8日 ロイター] - 米商務省は8日、半導体受託生産大手、台湾積体電路製造(TSMC)のアリゾナ州フェニックスでの先端半導体生産に66億ドルの補助金と低利政府融資を最大50億ドルを供与すると発表した。
商務省によると、TSMCは投資計画を250億ドル拡大して650億ドルとし、2030年までにアリゾナ州に第3工場を建設することに同意した。TSMCは、28年に生産開始予定の同州の第2工場で、回路線幅2ナノメートル(ナノは10億分の1)の最先端半導体を生産する見通し。
レモンド商務長官は声明で「これらは全て人工知能(AI)を支える半導体で、わが国経済を支える技術に必要な部品、21世紀の軍事および国家安全保障装置に必要な部品である」と述べた。
商務省によると、650億ドル超の投資は、新規プロジェクトへの海外直接投資としては米国史上最大。
TSMCの米国部門は、アリゾナ州で米国企業との提携を通じて先進的なパッケージング工程の開発も支援し、完全な米国製の先端半導体を顧客が購入できるようにする。TSMCの顧客の70%は米国企業とした。
このプロジェクトで6000人の直接雇用、建設関連で2万人の雇用創出を見込む。またTSMCの直接取引関係がある14社が米国工場の建設または拡張を計画しているという。