Akash Sriram
[11日 ロイター] - 全世界の宇宙関連スタートアップ企業に対する投資額が第1・四半期に65億ドルと、前年同期の29億ドルの2倍以上になり、前期比でも33%増えたことが、ベンチャーキャピタル企業スペース・キャピタルが11日発表したデータで明らかになった。政府による支出が引き続き堅調で、宇宙産業は力強く拡大しそうだ。
地政学的な不透明感が投資の主なけん引役となった。衛星が集める地理空間データ・画像は、天候のパターンや農業から国境沿いの動きまで、政府機関によるあらゆる分析に使われるからだ。
第1・四半期の内訳を見ると、地理空間情報への投資が、初めて衛星通信関連の投資を上回った。
衛星通信容量価格が下がったことも、企業による宇宙資産の商業活用を促す結果となった。
第1・四半期には米スペースXの大型宇宙船「スターシップ」が飛行試験に成功するなど、宇宙産業で数々の節目となる出来事があった。
世界経済フォーラムが今週発表した報告書によると、宇宙産業の規模は2035年までに3倍の1兆8000億ドルに膨らみ、世界の半導体産業の規模にほぼ匹敵する見通しだ。