[香港 16日 ロイター] - 英金融大手HSBCがアジアの投資銀行部門で10数人の人員を削減することが、関係者の話で16日分かった。地域の資金調達活動が鈍っていることが背景。
香港とシンガポールで主にアソシエイトとバイスプレシデントの両職を削減し、コストを圧縮するという。
中国・香港株式市場の低迷が資金調達活動の先行きに影を落としており、米銀大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)は今年1月にアジアの投資銀行部門で約20人の人員を削減した。
HSBCの広報担当者は文書で、従業員数が変動するのは通常通りだとし、投資銀行部門が「非常に厳しい数年間」に好調な業績を上げてきたと強調した。
デロイトのデータによると、かつて世界のトップを競った香港証券取引所での資金調達額は第1・四半期に世界10位に転落。12社が新規株式公開(IPO)で調達した額は47億香港ドル(約6億米ドル)と、前年同期から30%減少し、2009年以来の低水準となった。