[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は、支援的な金融政策への期待からダウ工業株30種が6連騰した。ただ国債利回りの上昇を反映し、他の指数は軟調。S&P総合500種は横ばいで終了し、ナスダック総合は2日続落した。
ダウの6日続伸は昨年12月の9連騰以来。5週間ぶりに3万9000ドル台を回復した。
この日は、個別決算以外に市場を動かす特段の材料は出てこなかった。
アメリプライズのチーフ市場ストラテジスト、アンソニー・サグリンベン氏は「投資家は市場を明確に方向付ける次の材料を待っている。おそらく来週材料が出てくるだろう」と指摘。来週は14日に卸売物価指数(PPI)、15日に消費者物価指数(CPI)が発表される。
「最新のインフレ動向が分かるまで市場参加者は、上値を追うのをためらっている」とした。
この日は配車大手ウーバー・テクノロジーズの5.7%急落がS&P500の重しとなった。同社が発表した第1・四半期決算は予想外の赤字となり、第2・四半期についても弱い見通しを示した。
電気自動車(EV)大手テスラは1.7%下落。米検察当局は同社がEVの自動運転機能について投資家や消費者に誤解を与え、詐欺行為を行った疑いがあるとして調査していると、ロイターが報じた。
10年債利回りが10年債入札後に上昇したことを受け、エヌビディア、アマゾン、アルファベットなど他の大型株も0.2─1.1%下げた。長期金利の上昇は、相次ぐ好決算や予想より軟調な雇用統計を受けて強まっていた楽観ムードに水を差した。
ボストン地区連銀のコリンズ総裁はこの日、インフレ率を連邦準備理事会(FRB)の目標である2%に戻すには米経済活動の減速が必要と述べ、金融政策を現行水準で維持する必要性に言及。このところの当局者の発言に沿う内容だった。
インテルは2.2%安。米商務省による対中輸出許可の一部取り消しで売上高に影響が及ぶ可能性を警告した。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 39056.39 +172.13 +0.44 38818.90 39094.74 38814.99
前営業日終値 38884.26
ナスダック総合 16302.76 -29.80 -0.18 16226.07 16341.65 16226.07
前営業日終値 16332.56
S&P総合500種 5187.67 -0.03 0.00 5168.98 5191.95 5165.86
前営業日終値 5187.70
ダウ輸送株20種 15421.86 -12.47 -0.08
ダウ公共株15種 934.92 +5.06 +0.54
フィラデルフィア半導体 4790.38 +5.50 +0.12
VIX指数 13.00 -0.23 -1.74
S&P一般消費財 1454.59 -5.93 -0.41
S&P素材 571.31 -2.55 -0.44
S&P工業 1052.27 +0.29 +0.03
S&P主要消費財 816.85 -2.25 -0.27
S&P金融 687.41 +2.72 +0.40
S&P不動産 232.36 -2.12 -0.90
S&Pエネルギー 710.73 -0.86 -0.12
S&Pヘルスケア 1655.45 -5.56 -0.33
S&P通信サービス 291.65 -0.49 -0.17
S&P情報技術 3778.98 +8.82 +0.23
S&P公益事業 356.54 +3.70 +1.05
NYSE出来高 9.95億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 38445 + 235 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 38425 + 215 大阪比