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NYの視点:ベージュブックも政策据え置きを後押し

発行済 2024-05-30 07:38
更新済 2024-05-30 07:45
© Reuters.
JPM
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*07:38JST NYの視点:ベージュブックも政策据え置きを後押し 連邦準備制度理事会(FRB)はダラス連銀が4月初旬から5月中旬の情報をもとにまとめた米地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表した。
12地区のうち10地区がわずかまたは緩慢な成長を報告、2地区が横ばいを報告するなど、景気の底堅さが確認された。


一方で、消費の勢いが鈍化している可能性も示唆されており、今後のサービスインフレの緩和にもつながる可能性もある。
物価の高騰で、消費者が価格に敏感となり、裁量的支出を抑えていることが明らかになった。
小売は消費者を引き付けるための割引を提示。
自動車販売でも、一部のメーカーは顧客を引き付けるためのインセンティブを提示していることが明らかになった。
また、見通しで不透明感が多く、下方リスクを警戒し、「いくらか悲観的」と指摘されている。
消費の鈍化が具体化すればFRBの利下げの見通しがつく可能性がある。


ただ、物価は、「緩やかなペースで上昇、継続を予想」と報告されている。
一部の建設や製造業の原材料は下落が報告されているが、特に保険など、支払い価格の上昇が指摘されており、短期的には緩やかな上昇予想が報告された。
結果は連邦準備制度理事会(FRB)が次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策を発表するうえで参考材料となるが、政策据え置きを後押しすると見られる。


JPモルガン銀のダイモン最高経営責任者(CEO)は政策金利が6%まで上昇する可能性に言及したほか、スタグフレーション入りする確率が現在予想されている以上に高いと警告した。


・米地区連銀経済報告(ベージュブック)
■経済
「経済活動は拡大、ほとんどの地区でわずかまたは緩慢な成長。
2地区は横ばい」「小売は裁量的支出の減少を示唆。
消費者は価格に敏感」「自動車販売はおおよそ横ばい。
一部のメーカーはインセンティブを提示」「旅行関連は強まった。
レジャー関連の夏に向けた見通しは強弱まちまち」「非金融サービスの需要は増加、交通関連は様々」「製造業は横ばいか、拡大。
2地区が鈍化を報告」「与信基準の強化や高金利で貸し出しの伸びが抑制」「商業用不動産の需要は弱まった」「住宅需要は緩やかに上昇。
一戸建て建設は増加」「商業用不動産の状況は弱まった」「不透明性の上昇や下方リスクの上昇で見通しはいくらか悲観的」

●雇用
「雇用は緩慢に増加」「賃金の伸びは緩やか。
一部地区ではパンデミック前の水準に正常化したと報告」

●物価
「物価は緩やかなペースで上昇、継続を予想」「小売は消費者を誘導するための割引を提示」「支払い価格が引き続き上昇、特に保険。
一部の建設や製造業の原材料は下落が見られる」「短期的には緩やかな上昇が予想される」


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