*15:48JST フェローテク Research Memo(8):2025年3月期の営業利益は前期比4.5%増予想
■今後の見通し
1. 2025年3月期の業績見通し
フェローテックホールディングス (TYO:6890)の2025年3月期の業績は、売上高235,000百万円(前期比5.7%増)、営業利益26,000百万円(同4.5%増)、経常利益26,000百万円(同2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,000百万円(同5.6%増)を見込んでいる。
世界的に半導体市場が踊り場を迎えている状況で、先行きも不透明であることから主力の半導体等装置関連は前期比6.2%増を見込んでいる。
一方で、注力しているパワー半導体基板は引き続き増加が見込まれるため電子デバイスは同7.1%増の予想。
その他は同1.4%減を見込んでいる。
その結果、営業利益はわずかに増益予想となっているが、為替差益やその他の特殊要因を見込んでいないことから、経常利益は減益予想。
投資額は63,000百万円と減速予想だが、減価償却費は20,000百万円を見込んでいる。
同社では「2024年3月期と2025年3月期は、世界の半導体市場と当社にとって転換期になる見込みで、本格的な回復・成長は2026年3月期以降になるだろう」と述べている。
2. サブセグメント別見通し
サブセグメント別売上高の予想は以下のとおり。
(1) 真空シール・金属加工、ウエーハ加工・再生ウエーハ
半導体市況は期の後半には回復すると予想されることから、半導体製造装置向け金属加工の需要は回復見込み。
真空シール・金属加工の売上高は29,178百万円(前期比15.6%増)と予想。
ウエーハ加工の売上高は子会社が不調であることから、減収予想。
一方で、再生ウエーハ事業は本格的に立ち上がることから売上高は3,756百万円(同111.0%増)と予想している。
再生ウエーハ事業は、今期中に黒字化を目指す。
(2) 半導体マテリアル、洗浄事業
市況悪化を受けた顧客の在庫調整が続いていることから、石英製品の売上高は28,849百万円(前期比2.1%増)を、シリコンパーツの売上高は14,333百万円(同1.9%減)を見込む。
セラミックスも、半導体設備投資の停滞や顧客の在庫調整の影響で、売上高は23,913百万円(同1.6%減)を見込む。
CVD-SiCは、顧客からの需要は底堅く、能力を増強した岡山工場の増産により、売上高は7,555百万円(同10.5%増)の見込み。
装置部品洗浄は、前期後半から需要が復調傾向にあり、同水準が継続するとの想定から、売上高は12,508百万円(同6.7%増)を見込む。
石英坩堝は、前年に銀川の設備能力を増強したが、需要の変動が大きく、売上高は12,274百万円(同8.9%増)の予想。
(3) サーモモジュール
前期に一服となった5G通信システム機器向けが復調傾向、生成AI関連需要の増加見込むことから、売上高は24,015百万円(前期比4.9%増)を見込む。
(4) パワー半導体基板、センサ
パワー半導体基板はDCB基板及びAMB基板は引き続き成長を見込む。
前年第4四半期は発注調整があったが、EV向け等の需要増加の趨勢は継続する見通しで、設備増強の効果により売上高は35,411百万円(同8.9%増)と増収を見込む。
センサは、自動車、エアコン向け中心に、前期並みを予想している。
3. 投資額と減価償却費の見通し
投資額は63,000百万円(前期比19.8%減)を計画しており、前期比では減少するものの依然として高い水準が続く。
主な投資内容は半導体マテリアル・金属加工での投資(石川、マレーシア等)、パワー基板(四川、マレーシア)、麗水センサーなど。
これに伴い、減価償却費も20,000百万円(同22.0%増)となる見込み。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
1. 2025年3月期の業績見通し
フェローテックホールディングス (TYO:6890)の2025年3月期の業績は、売上高235,000百万円(前期比5.7%増)、営業利益26,000百万円(同4.5%増)、経常利益26,000百万円(同2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,000百万円(同5.6%増)を見込んでいる。
世界的に半導体市場が踊り場を迎えている状況で、先行きも不透明であることから主力の半導体等装置関連は前期比6.2%増を見込んでいる。
一方で、注力しているパワー半導体基板は引き続き増加が見込まれるため電子デバイスは同7.1%増の予想。
その他は同1.4%減を見込んでいる。
その結果、営業利益はわずかに増益予想となっているが、為替差益やその他の特殊要因を見込んでいないことから、経常利益は減益予想。
投資額は63,000百万円と減速予想だが、減価償却費は20,000百万円を見込んでいる。
同社では「2024年3月期と2025年3月期は、世界の半導体市場と当社にとって転換期になる見込みで、本格的な回復・成長は2026年3月期以降になるだろう」と述べている。
2. サブセグメント別見通し
サブセグメント別売上高の予想は以下のとおり。
(1) 真空シール・金属加工、ウエーハ加工・再生ウエーハ
半導体市況は期の後半には回復すると予想されることから、半導体製造装置向け金属加工の需要は回復見込み。
真空シール・金属加工の売上高は29,178百万円(前期比15.6%増)と予想。
ウエーハ加工の売上高は子会社が不調であることから、減収予想。
一方で、再生ウエーハ事業は本格的に立ち上がることから売上高は3,756百万円(同111.0%増)と予想している。
再生ウエーハ事業は、今期中に黒字化を目指す。
(2) 半導体マテリアル、洗浄事業
市況悪化を受けた顧客の在庫調整が続いていることから、石英製品の売上高は28,849百万円(前期比2.1%増)を、シリコンパーツの売上高は14,333百万円(同1.9%減)を見込む。
セラミックスも、半導体設備投資の停滞や顧客の在庫調整の影響で、売上高は23,913百万円(同1.6%減)を見込む。
CVD-SiCは、顧客からの需要は底堅く、能力を増強した岡山工場の増産により、売上高は7,555百万円(同10.5%増)の見込み。
装置部品洗浄は、前期後半から需要が復調傾向にあり、同水準が継続するとの想定から、売上高は12,508百万円(同6.7%増)を見込む。
石英坩堝は、前年に銀川の設備能力を増強したが、需要の変動が大きく、売上高は12,274百万円(同8.9%増)の予想。
(3) サーモモジュール
前期に一服となった5G通信システム機器向けが復調傾向、生成AI関連需要の増加見込むことから、売上高は24,015百万円(前期比4.9%増)を見込む。
(4) パワー半導体基板、センサ
パワー半導体基板はDCB基板及びAMB基板は引き続き成長を見込む。
前年第4四半期は発注調整があったが、EV向け等の需要増加の趨勢は継続する見通しで、設備増強の効果により売上高は35,411百万円(同8.9%増)と増収を見込む。
センサは、自動車、エアコン向け中心に、前期並みを予想している。
3. 投資額と減価償却費の見通し
投資額は63,000百万円(前期比19.8%減)を計画しており、前期比では減少するものの依然として高い水準が続く。
主な投資内容は半導体マテリアル・金属加工での投資(石川、マレーシア等)、パワー基板(四川、マレーシア)、麗水センサーなど。
これに伴い、減価償却費も20,000百万円(同22.0%増)となる見込み。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)