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サイバートラスト Research Memo(1):DXの時代に必須のトラストサービスを提供

発行済 2024-07-11 16:21
更新済 2024-07-11 16:30
© Reuters.
*16:21JST サイバートラスト Research Memo(1):DXの時代に必須のトラストサービスを提供 ■要約

サイバートラスト (TYO:4498)は、パーパス(社会における存在意義)に「安心・安全なデジタル社会の実現」、ミッションに「すべてのヒト、モノ、コトに信頼を」を掲げ、認証・セキュリティとLinux/OSSの技術を組み合わせることにより、DX(Digital transformation)の時代に必須のトラストサービスを提供している。


1. 認証・セキュリティサービス、Linux/OSSサービス、IoTサービスを展開
2017年10月の企業合併を通じ、電子証明書発行などの認証・セキュリティサービス※1(旧サイバートラスト(株))と、Linux/OSSサービス※2(旧ミラクル・リナックス(株))を主力に、これらの技術を融合した独自のIoTサービス※3も展開している。
「国内最長の電子認証局運用実績」と「国内唯一のLinux OSディストリビューター」として培った技術力・高品質サービスを強みとして、電子証明書発行や製品サポートなど安定収益が積み上がるリカーリング型のビジネスモデルであることも特徴である。


※1 電子証明書の発行・失効などを行う電子認証局の運営や、電子取引の信頼性を担保するiTrustサービスの提供。

※2 無償でソースコードが公開され、誰もが利用・複製・改変・再配できるオペレーティングシステム(Linux)、及びオープンソースソフトウェア(OSS)のこと。
Linuxディストリビューションは、Linuxカーネル(階層ごとに設計されているOSの核となる部分のプログラム)とその他ソフトウェア群を1つにまとめ、利用者が容易にインストール・利用できるようにしたシステム。

※3 IoT(Internet of Things)機器のセキュリティ脆弱性の低減や脅威への対策など、IoT機器のライフサイクルをとおして安心・安全に利用できる仕組みを提供。



2. 2024年3月期は営業・経常増益で着地
2024年3月期の連結業績は、売上高が前期比4.8%増の6,466百万円、営業利益が同5.5%増の1,112百万円、経常利益が同5.2%増の1,121百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同28.5%減の518百万円だった。
期初計画を下方修正したものの、おおむね前回予想(2024年1月30日付修正値)水準の増収、営業・経常増益で着地した。
9期連続の増収・営業増益だった。
EBITDAは5.7%増の1,716百万円だった。
親会社株主に帰属する当期純利益については、特別損失にIoTサービスの固定資産に係る減損損失345百万円を計上したため大幅減益だった。
売上面では、Linux/OSSサービス及びIoTサービスが一時的要因も影響してやや伸び悩む形となったが、主力の認証・セキュリティサービスにおいてiTrustを中心にリカーリングサービス売上高が順調に拡大した。
全社ベースのリカーリングサービス売上高同5.6%増の4,229百万円で過去最高となり、リカーリングサービス売上比率は同0.5ポイント上昇して65.4%となった。
この結果、営業利益率は同0.1ポイント上昇して17.2%となった。


3. 2025年3月期は大幅増収増益予想、さらに上振れ余地
2025年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比11.3%増の7,200百万円、営業利益が同16.9%増の1,300百万円、経常利益が同15.9%増の1,300百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同65.8%増の860百万円としている。
大幅増収増益予想である。
認証・セキュリティサービスのiTrustなど高収益サービスが引き続き順調に拡大することに加え、前期伸び悩んだLinux/OSSサービスにおいてはCentOS7延長サポート需要が本格化する見込みだ。
親会社株主に帰属する当期純利益については前期計上した減損損失が剥落することも寄与する。
なお同社は半期別の予想数値を公表していないが、認証・セキュリティサービスのリカーリングサービス売上高が例年どおり下期に向けて積み上がることなどに加え、今期はCentOS7延長サポート需要が第2四半期から本格化するため、全体として営業利益は例年に比べて下期偏重になる見込みとしている。
また同社は、前期の業績予想を期中に下方修正したことを踏まえて当期は達成確度の高い保守的な予想としている。
同社を取り巻く事業環境は良好であり、高収益のリカーリングサービスが拡大基調であること、前期のLinux/OSSサービスの伸び悩みが一時的要因だったことなどを勘案すれば、積極的な事業展開で会社予想に上振れ余地があるだろうと弊社では考えている。


4. 成長戦略として5つの重点テーマを推進
同社は中期経営計画のスローガンとして「BizX 20/40(ビジネストランスフォーメーション トゥエンテーフォーティ)」を掲げ、5つの重要テーマ(成長する組織と人材育成、新規市場の立ち上げとフォーカス、将来に向けた研究開発、グローバル展開、システム安定稼働品質確保)に取り組んでいる。
高成長牽引サービスとして位置付けている認証・セキュリティサービスのiTrust、Linux/OSSサービスのLinuxサポート、IoTサービスのEMLinuxなどの拡大を図り、さらなるリカーリングサービスの売上拡大を推進する。
認証・セキュリティサービスのiTrustについては、2024年3月期のトランザクション数(有償API利用件数)が前期比1.7倍の約28百万件/年となった。
さらに2025年3月期以降も、本人確認厳格化の流れ等から利用件数増加が加速すると見込まれている。


5. 高収益基盤を評価、成長戦略の進展に注目
同社は、認証・セキュリティサービスとLinux/OSSサービスの両分野において、ストック収益型のリカーリングサービスが売上の過半を占めるという高収益基盤を確立しており、この点を弊社では高く評価している。
さらに、成長分野と位置付ける独自のIoTサービスも順調に拡大している。
事業環境で見れば、企業や地方自治体におけるDXやマイナンバーカード活用の進展など、紙ベースの処理から電子化へのシフトに伴って本人確認等におけるセキュリティ面の厳格化ニーズが一段と高まることが予想される。
このように同社を取り巻く事業環境は良好であり、高成長牽引サービスと位置付けるiTrust、Linuxサポート、EMLinuxなどリカーリングサービスが順調に拡大することも期待できると弊社では考えている。
2024年3月期の業績が一時的要因も影響して期初の会社予想を下回り、現中期経営計画の最終年度となる2025年3月期も当初目標(計画作成時点の目標)に対して未達の見込みとなったが、引き続き成長戦略の進展に注目したいと考えている。


■Key Points
・DX時代に必須のトラストサービスを提供
・2024年3月期は営業・経常増益で着地
・2025年3月期は大幅増収増益予想、さらに上振れ余地
・成長戦略として5つの重点テーマを推進
・高収益基盤を評価、成長戦略の進展に注目

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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