[東京 5日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 16819.59 -225.40 寄り付き 16790.53 安値/高値 16627.80─16893.12
TOPIX .TOPX 終値 1368.97 -19.84 寄り付き 1368.61 安値/高値 1352.92─1373.78
東証出来高(万株) 338965 東証売買代金(億円) 28946.41
東京株式市場で日経平均は4日続落。下げ幅は一時400円超となった。外為市場でドル /円 JPY=EBS が116円台まで円高が進行したことを嫌気し、序盤から幅広い銘柄で売 りが優勢となった。取引時間中としては1月22日以来、2週ぶりの安値を付けたが、大 引けにかけて下げ幅を縮小した。
相場の先行き不透明感が強まるなか、日経平均ボラティリティ指数 .JNIV が急伸。 前日の33ポイント台から一時39ポイント台まで上昇する場面があった。「日銀がマイ ナス金利導入を決めたにもかかわらず、為替が円高方向に振れたことで失望感が出た」( 中堅証券)という。
業種別では金融セクターや不動産関連が軟調。三菱UFJ 8306.T が3%超安。みず ほ 8411.T が4%超安。住友不動産 8830.T が6%超安となった。自動車・ハイテク関連 も下落。さえない米経済指標が相次いだことで「米国経済に減速感が出れば、一段と円高 になりかねず警戒感は強い」(大手証券トレーダー)との声も聞かれた。
一方、商社株は堅調。後場に決算を発表した丸紅 8002.T が一段高となった。総合商 社に対しては資源安による特別損失の計上が懸念されていたが、同社については「最終損 益予想が据え置かれたことで安心感が出た。新たな中期計画で配当性向を連結純利益の2 5%以上とした点も支援材料となっている」(三木証券・投資情報部課長の北澤淳氏)と いう。
日経平均は大引けにかけて散発的な先物買いが入り下げ幅を縮小。寄り付きの水準を 上回って取引を終了した。「日銀が強い緩和策を打ったのには変わりなく、日本株だけが 下に振るとも考えにくい」(岩井コスモ証券・投資情報センター長の林卓郎氏)と見方も 出ている。
その他、個別銘柄ではヤマハ 7951.T が大幅高。4日に2016年3月期の連結利益 予想と配当予想を上方修正したほか、自社株買いも発表。これを材料視した買いが入った 。半面、東芝 6502.T が急反落。4日に16年3月期の連結利益予想を下方修正し、当期 損益が過去最大の7100億円の赤字になる見通しと発表した。財務への懸念から売りが 出た。
東証1部騰落数は、値上がり359銘柄に対し、値下がりが1515銘柄、変わらず が62銘柄だった。
(長田善行)