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スカラ Research Memo(8):事業構造改革の実施により資産のスリム化が進む

発行済 2024-10-02 14:08
更新済 2024-10-02 14:15
© Reuters.
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*14:08JST スカラ Research Memo(8):事業構造改革の実施により資産のスリム化が進む ■スカラ (TYO:4845)の業績動向

3. 財務状況と経営指標
2024年6月期末の財務状況を見ると、資産合計は前期末比5,616百万円減少の12,699百万円となった。
流動資産では現金及び現金同等物が923百万円減少し、非流動資産では事業構造改革の実施に伴い使用権資産が1,456百万円、のれんが1,012百万円、無形資産が1,049百万円、繰延税金資産が325百万円それぞれ減少した。


負債合計は前期末比2,096百万円減少の8,130百万円となった。
主にリース負債が1,496百万円、有利子負債が212百万円、繰延税金負債が255百万円それぞれ減少した。
資本合計は同3,519百万円減少の4,569百万円となった。
親会社の所有者に帰属する当期損失2,887百万円を計上したほか、配当金647百万円を支出したことが主な減少要因となった。


経営指標を見ると、事業構造改革の実施に伴いのれんを含めた減損損失を計上したことにより資産がスリム化し、資本も損失計上と配当金支出に伴い減少したことから、親会社所有者帰属持分比率は前期末の42.8%から34.2%に低下した。
また、有利子負債比率も前期末の76.6%から133.5%に上昇するなど財務内容は一時的に悪化した。
ただ、ネットキャッシュ(現預金−有利子負債)は2021年6月期末の3,835百万円をピークに減少傾向が続いているとは言え、2024年6月期末の1,027百万円のプラスを維持するなど、財務の健全性は維持していると判断される。
同社では事業構造改革について、2025年6月期も一部の事業の清算・売却を進める意向であるが、大半は2024年6月期で実行済となっており、今後は業績の回復に取り組み、財務基盤を再び強化することにしており、経営の安全性を示す指標も改善に向かうものと予想される。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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