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ブリッジ Research Memo(5):品質重視で戦略立案からITツールまで一気通貫で提供

発行済 2024-10-08 14:05
更新済 2024-10-08 14:15
© Reuters.
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*14:05JST ブリッジ Research Memo(5):品質重視で戦略立案からITツールまで一気通貫で提供 ■強み

ブリッジインターナショナル (TYO:7039)の各サービスにおける競合企業は存在するものの、同社の場合は営業/マーケティングに特化し、レベニュープロセスの戦略立案から実行支援を強固なものとするITツールまで一気通貫でサービスを提供できることから、各サービス市場での競合会社に対して差別化を図ることができる。
また主力のアウトソーシングサービスはクライアント企業専任制を採用しているため、クライアントの営業環境に合わせながら最適な業務設計へ変更することが可能である。
クライアント企業の事業規模が拡大すれば、同社も継続契約や取引規模の拡大につながる。
また同社は品質を重視しているため、市場の成長とともに単に事業を拡大させることはせず、クライアント企業の信頼性を高めることに注力している。
結果として企業の解約率が低い一方で継続率は高い。
それにより既存企業の事業拡大に伴って新たな需要を取り込むことに成功していると弊社では考えている。


また、同社はグローバルIT企業を中心とした顧客基盤に加え、コールセンターやテレマーケティング主体の関連市場において最大級のシェアを維持しており、インサイドセールス関連需要における先行者メリットを享受できる体制を構築している。
さらに20年超にわたるインサイドセールス導入支援のほか、日本の法人営業改革支援の実績により構築されたノウハウを生かした自社開発ツールを提供していることが同社の強みとして挙げられる。


インサイドセールス事業から分離したプロセス・テクノロジー事業も、クライアント企業のインサイドセールス機能の内製化や独自機能の拡充に対応するうえで必要不可欠な存在に成長している。
2024年3月にB2Bマーケティング支援やコンテンツ制作支援に強みを持つ2BCを吸収合併したことで、既存のコンサルティングサービスとのシナジーを実現したほか、同年2月にはホテル・旅館、キャンプ場などにネットワークソリューションやSaaS型のソフトウェアソリューションを提供するトータルサポートを子会社化したことで、既存のCRMソリューションとのクロスセルによるサービスの拡大を目指している。
プロセス・テクノロジー事業全体においては、クライアントカバレッジの拡大、及びネットワークインフラに関する技術・サービス・製品の提供という両側面から体制強化を図っている。


研修事業における企業向け研修サービス市場には数多くの企業が存在しているが、アイ・ラーニングは従来のIT製品系コンテンツでの強みを生かし、DXを軸に高い需要を見込むカテゴリーに特化することで差別化を図っている。


事業環境は、コロナ禍を契機にテレワークを導入する企業が増加した。
法人営業部門でもテレワークによる就業スタイルが採用され、従来の訪問活動を重視した営業活動からオンライン会議・電話・メールを活用した非対面による商談発掘や交渉を行う営業活動へ移行する動きが見られた。
実際多くの営業担当者が、テレワーク環境であっても営業活動は可能であり、営業活動の効率化につながる場合もあると考えているようである。


しかし、営業活動のどのプロセスをテレワーク/インサイドセールスで行い、どのプロセスを訪問で行うのかといった営業モデルについては、各営業担当者の経験や勘に基づき属人的な判断で行う場合に、顧客との信頼関係の悪化や営業活動全体の生産性が下がるなどのリスクが内在する。
そのため非対面の営業活動を導入する際には、CXに基づき、会社全体として新しい営業モデルを構築・定義する必要に迫られることになる。
こういったインサイドセールスを取り巻く事業環境は、一気通貫でサービスを提供できる同社の利益成長を高めると弊社では考えている。


なお、少子高齢化による就労人口の減少や働き方改革などからも改めて注目されるインサイドセールスは、コロナ禍によって、さらにビジネスモデルの変革が加速した。
コロナ禍収束後も顧客や営業活動の状況に応じて、テレワークによる営業活動と通常の訪問型の営業活動を組み合わせて実行する「テレワークを活用した法人営業モデル」の導入が、今後の主流(ニューノーマル)になっていくと同社は見ている。
これに対応する新たなサービスとして、インサイドセールスで培った経験・ノウハウを活用し、テレワークを活用した法人営業のデジタルインサイドセールスを導入することで企業のDX推進を支援するコンサルティングサービスを2020年5月より開始した。


インサイドセールスのアウトソーシングでは、本社(キャロットタワーオフィス)のほか若林オフィス(東京)、新宿オフィス(東京)、横浜みなとみらいオフィス(神奈川)、沼津サテライトオフィス(静岡)、大阪オフィス(大阪)のほか、松山(愛媛)、徳島、福岡に事業所を構えており、地方の優秀な人材を活用できる。
そして新たに、本社・事業所への出社を前提としない「フルリモート就業」インサイドセールス職の従業員採用を強化すると2023年2月に発表した。
事業所を展開していない地方の潜在的な人材を獲得することがねらいで、インサイドセールスのアウトソーシングや業務設計及びDXの支援、システムソリューションサービスの開発に従事する。
これにより、インサイドセールスにおける一気通貫したサービスの強化を図る。
同社は専任制を採用しており、顧客リテンション効果(既存顧客との関係を維持していくためのマーケティング活動)を生み出すビジネスモデルとなっている。
グローバルIT企業や国内大手IT企業といった強固な顧客基盤を保有しており、法人向けアウトバウンド市場ではトップクラスであるとともに、インサイドセールス市場において先行者的ポジションに位置している。


また研修事業が加わったことで、B2Bビジネスを展開する企業の売上向上を総合的に支援できることが強みとなった。
DXが進むことでビジネスモデルも変化し、新たなデジタル技術を用いて価値創造を進めることが求められている。
これまでの知識や技術が通用しない変化に対応するためには、人材の戦略を変えていく必要がある。
DX時代に必要な人材育成としてリスキリングへの関心が高まるなか、多種多様な研修プログラムを有していることは強みになると弊社では考えている。


なお、同社ではDXを組織全体で実施することが重要と捉えている。
DXにおいては、今の社会の制約や枠組みにとらわれずデジタルを基点・前提としたサービスやビジネスを発想することが大切であるため、若い世代の考え方や着想、バイタリティーをうまく生かすことがDX推進のカギになると捉えている。
そのため、若手社員に向けたオンライン研修「DXを担う若手育成コース」(10コース)などのDX推進のためのラインナップを強化している。
また、データ分析力が企業の競争力を左右するとして、その中心で活躍する、データ分析のプロフェッショナルであるデータアナリスト育成プログラムなども提供している。


(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)

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