[日本インタビュ新聞社] - 【先人の教えを格言で解説!】
(犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に残した相場格言を定期的に紹介。)※最新の情報に修正を加えてあります
■再試合もあるが勝負はその日に決着するのが基本
(勝負の再戦があるとしても、基本はその日で決着をつけるもの)
甲子園の高校野球のように、熱戦の末に勝敗が翌日へと持ち越されることがあります。もちろん、それも手に汗握る展開ですが、野球にしてもサッカーにしても、麻雀にしても、勝負事の本質はその日に白黒をつけることにあります。企業経営も一見、勝負事ではないように見えますが、実際には社会との間で常に競争を強いられています。結果として、四半期ごとに業績を公開し、評価されるのです。
株式市場では、かつては3か月や3年という長期の勝負が主流でしたが、今ではその日のうちに決着をつけるのが一般的です。かつて主流だった週足チャートは影を潜め、日足では物足りず、今や分足チャートが中心となっています。短期売買をギャンブルと見る向きもありますが、決してそうではありません。取引制度が変わったことで、株式市場も本来の「勝負事」としての色が強まったのです。
日々の勝負の中で、スポーツであれば観客をどう増やすか、企業であれば株主というファンをいかに増やすか、メディアであればネットに対抗する報道をどう打ち出すかが問われる時代です。現代社会においては、ライバルとの勝負というより、時間との戦いが大きなテーマなのかもしれません。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)