[日本インタビュ新聞社] - 科研製薬<4521>(東証プライム)は、原発性胆汁性胆管炎治療剤「KC-8025」(一般名:Seladelpar)について、日本での第Ⅲ相試験の開始を発表した。
同剤は選択的にペルオキシソーム増殖因子活性化受容体デルタ(PPARδ)に作用する新規の低分子の経口剤である。これまでに海外で実施されたウルソデオキシコール酸(UDCA)の効果が不十分またはUDCA不耐性な原発性胆汁性胆管炎患者を対象とした同剤の第Ⅲ相臨床試験結果(RESPONSE試験:NCT04620733)に基づき、Cymabay Therapeutics,Inc.(シーマベイ社)より、新薬承認申請がなされ、2024年8月に米国食品医薬品局(FDA)から迅速承認された。また、同剤は英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)および欧州医薬品庁(EMA)による審査が受理された。今回、日本で実施する第Ⅲ相試験では、海外第Ⅲ相試験と同様にUDCAの効果不十分またはUDCA不耐性な原発性胆汁性胆管炎患者を対象として同剤を1日1回、52週間経口投与した際の日本人における有効性及び安全性を評価するとしている。
同剤に係るライセンス契約の概要については、2023年1月10日公表の「原発性胆汁性胆管炎治療剤「セラデルパー」の日本での開発及び販売に関するライセンス契約締結のお知らせ」を参照。
また、シーマベイ社は2024年3月にギリアド・サイエンシズ社に買収され、完全子会社となった。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)