最近のウォール街の上昇を引き継いで、S&P500とナスダック先物は今日も上昇した。投資家は、パウエル米連邦準備制度理事会（FRB）議長の発言と、今週後半に予想される重要なインフレ・データを見据えている。
AIチップの大手メーカーであるエヌビディアの株価は、市場前の取引で1.1％上昇し、前場に達成した約3週間ぶりの高値を上回った。この勢いは、アーム・ホールディングスやマイクロン・テクノロジーなど他の半導体企業も共有し、ともに1％前後の上昇を見せた。世界最大の半導体受託製造会社である台湾セミコンダクタ・マニュファクチャリングの株価は、予想を上回る第2四半期の収益報告を受けて2％上昇した。
メタ・プラットフォームズ、アップル、アルファベット、マイクロソフトを含む「マグニフィセント・セブン」銘柄は、いずれも約0.4%高で取引された。HSBCが電気自動車メーカーの目標株価を引き上げたことで、テスラ株も0.5％上昇した。
この7銘柄のグループは、今年ウォール街の目覚ましい上昇の原動力となっている。S&P500種株価指数は5セッション連続で史上最高値を更新し、ナスダックも6回目の史上最高値を更新した。この楽観論は、米国経済がもはや過熱していないことを示唆したパウエル議長の発言を受けたものだ。
パウエル議長は議会証言で利下げ時期を明言しなかったが、本日午前10時（米東部時間）に下院金融サービス委員会に出席し、さらなる質問を受ける予定だ。INGのアナリストは、パウエル議長が経済活動と雇用の弱体化のリスクを強調したことを挙げ、証言に小幅なハト派的バイアスがあると指摘した。
CMEのFedWatchツールによると、9月までに25ベーシスポイントの利下げが実施されるとの市場の見方は、過去1週間で約70％となっており、1ヵ月前の45％から大幅に上昇している。FRB高官オースタン・グールスビー、ミシェル・ボウマン、リサ・クックによる追加発言が今日中に予想されている。
木曜日には消費者物価指数、金曜日には生産者物価指数が発表される。これらのデータは、今週金曜日に発表される大手銀行の第2四半期決算とともに、高騰するメガキャップのバリュエーションが妥当かどうかを見極める上で重要なポイントとなる。
米国東部時間午前7時26分の取引開始時点では、ダウEミニは4ポイント（0.01%）の小幅下落、S&P500Eミニは8ポイント（0.14%）上昇、ナスダック100Eミニは55.25ポイント（0.27%）上昇した。
関連ニュースとして、遺伝子配列解析装置メーカーのイルミナがフルエント・バイオサイエンシズを買収することが決まり、イルミナ株は3.7%上昇した。一方、グッドイヤー・タイヤ＆ラバー・カンパニーの株価は、横浜ゴムが同社のオフロード・タイヤ事業を少なくとも10億ドルで買収する交渉を進めているとの報道を受け、2％上昇した。
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