世界第2位の洋酒メーカーであるペルノ・リカールは、ワイン・ポートフォリオのかなりの部分をオーストラリアのアコレード・ワインズを所有するコンソーシアムに売却する契約を結んだ。この戦略的な動きは、同社のコアビジネスであるスピリッツに集中することを目的としている。
売却対象には、ジェイコブス・クリーク、ストーンリー、カンポ・ヴィエホなど、オーストラリア、ニュージーランド、スペインの人気ワインブランドが含まれる。この取引は規制当局の承認待ちであり、金銭的条件は明らかにされていない。
この決定は、ペルノ・リカールがアブソルート・ウォッカやマーテル・コニャックなどの高級蒸留酒に焦点を絞る意向に沿ったものである。同社は、マムを含むシャンパン・ブランドと、米国、フランス、アルゼンチン、中国におけるワイン事業の所有権を保持する。
ペルノ・リカールは、この取引により、成長に貢献するブランドに経営資源を配分することが可能になると述べている。売却されたワイン・レーベルは、ワインに特化した事業体の下で成長することが期待され、市場での地位を強化し、グローバルな機会を活用するために必要な焦点を提供することができる。
2023年度のペルノ・リカールの売上高に占めるワインの割合はわずか4％で、2％減少した。同社は、欧米市場でワインの消費が衰え、以前は急速に拡大していた中国でも減少したため、プレミアムスピリッツに関心を移している。
世界のワイン業界は現在、供給過剰や収穫に影響を及ぼす悪天候などの課題に直面している。一部の生産者は、過剰在庫を管理するためにブドウの木の破壊にさえ踏み切っている。
アコレード・ワインズを所有する投資コンソーシアム、オーストラリアン・ワイン・ホールディング・リミテッドには、ベイン・キャピタルなどが支援するファンドが含まれている。アコレード・ワインズは、この買収に関してまだ声明を発表していない。
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