米国のレアアースメーカーであるMPマテリアルズ社は、レアアース価格の下落と経営難が原因で、第2四半期に予想以上の損失を計上した。ラスベガスを拠点とする同社の純損失は3,410万ドル（1株当たり21セント）で、前年同期の純利益740万ドル（1株当たり9セント）から大幅に減少した。
LSEGのデータによると、調整後の1株当たり損失は17セントに達し、アナリストが予想した1株当たり損失9セントよりも深刻だった。この発表を受けて、MPマテリアルズ社の株価は時間外取引で2.2％下落し12.40ドルとなった。
ジム・リチンスキー最高経営責任者（CEO）は、この四半期は経営的にも財務的にも非常に厳しいものであったと述べた。しかし、第3四半期のレアアース生産量の回復の可能性については慎重な楽観論を示した。
MPマテリアルズ社は、今年初めに競合のリナス・レアアース社との合併協議が不調に終わり、中国企業との厳しい競争に直面していた。カリフォルニア州のマウンテンパス鉱山からの生産量は、中国へのレアアース精鉱出荷量が43％減少し、5,839トンとなった。
このような後退にもかかわらず、MPマテリアルズのカリフォルニアの精製設備は、最も需要の高いレアアースの2つであるネオジムとプラセオジムを四半期中に272トン生産したと報告した。この生産量のうち136トンが販売された。リチンスキー氏は、第3四半期にはこれらの元素の生産量が50％増加すると予測している。
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