ネスレは、マーク・シュナイダーの後任としてローラン・フレイシェをCEOに任命することを発表した。シュナイダー氏は8年間スイスの食品大手を率いてきたが、退任し、取締役会からも退く。
シュナイダー氏の在任中、ネスレはカテゴリー主導の体制から転換し、特にCOVID-19の大流行時には、家庭での消費拡大により販売ブームを経験した。しかし、最近のネスレは、通期の売上見通しを下方修正する必要性や、消費者の価格感応度の高まりに伴う値上げペースの鈍化など、困難に直面している。
ネスレの株価は2022年1月にピークに達したが、2023年5月以降は下落傾向にあり、ユニリーバ(LON:ULVR)などのライバルと比較して業績不振が続いている。競合他社とは異なり、ネスレはパンデミックやロシアのウクライナ侵攻などの地政学的問題に対応して値上げを行った後、顧客ロイヤリティを取り戻すことに課題を抱えている。
1986年からネスレに勤務するフレイシェ氏は、9月1日に正式に新役職に就任する。フレイシェ氏は、2008年の金融危機の際にネスレの欧州事業を監督したほか、米州部門を率い、最近ではラテンアメリカ事業を統括して大きな成長を遂げるなど、社内でさまざまな指導的立場にあった。フレイシェが2016年にCEOに立候補したことは、ジェフリーズのアナリスト、デビッド・ヘイズによって指摘されていた。
フレイシェ氏は新たな職責において、M&Aを排除することなく、ネスレの「中核」活動に集中する意向だ。彼のネスレ社内での豊富な経験は、営業とマーケティングの専門知識と相まって、現在の厳しい市場環境を通して同社をナビゲートするのに役立つ資産として注目されている。
ヴェヴェイにあるネスレ本社で高い評価を得ているフレイシェの任命は、最高経営責任者の社内昇進というネスレの伝統への回帰を意味する。シュナイダーは例外で、約100年ぶりの社外CEO採用だった。アナリストは、フレイシェを「非常に安全な手腕」と評しており、弱体化した事業部門を切り離すかどうかを評価するのではないかと推測している。
フレイシェの課題には、ネスレのヘルスサイエンス部門の業績改善と北米冷凍食品事業の活性化が含まれる。ポール・バルク会長は、フレイシェ氏の昇格決定に自信を示し、CEO職について外部の候補者を検討する必要はないとの考えを示した。
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