ジョンソン・エンド・ジョンソン社は、タルク関連がん訴訟の和解提案にこれまで抵抗してきた原告側弁護士との交渉に積極的に取り組んでいる。同社は64億8,000万ドルの世界的和解案への支持を確保するために努力しており、連邦裁判所から拒否されたにもかかわらず、子会社の破産を通じて実行される予定である。
同社は、請求者の過半数が和解案に賛成していると報告している。支持をさらに高めるため、J&Jは投票集計を一時的に停止し、まだ合意に至っていない原告との話し合いのための追加時間を確保した。
J&Jの訴訟担当ワールドワイド・バイス・プレジデントであるエリック・ハース氏は、この一時停止は、これらの弁護士が和解案に対する姿勢を再考する機会を提供するものだと述べた。
J&Jの破産和解案に反対する弁護団を率いるアンディ・バーチフィールド弁護士は、交渉に前向きであることを表明したが、J&Jによる連邦破産法第11章の再申請に異議を唱える構えは崩していない。
バーチフィールド弁護士は、卵巣がん被害者のために公平かつタイムリーな補償を確保するという目標を強調し、J&Jの交渉意欲については慎重な楽観論を表明した。
J&Jは、タルクの請求権者の少なくとも75％の承認を得ることができれば、和解を成立させるために子会社を破産させることを進める予定である。
この戦略は、J&Jのタルク製品、特にベビーパウダーが卵巣がんを引き起こすと主張する既存および将来のすべての訴訟を解決することを目的としている。J&Jは一貫してこれらの申し立てを否定し、同社の製品はアスベストを含まず安全であると主張してきた。
子会社の破産申請により、J&Jは親会社自身が破産申請することなく、すべての請求者を1つの和解案に統合するつもりである。これにより、破産裁判官は、関連するすべての訴訟を永久に停止し、今後の訴訟を禁止するグローバルな和解を実施することができる。
J&Jは過去の訴訟でさまざまな結果を出しており、22人の女性に21億2000万ドルの大金を支払うなど、原告側に評決が下されたケースもいくつかある。同社が破産和解を追求する背景には、将来の高額評決のリスクを回避したいという思惑もある。
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