金融庁に登録済みの仮想通貨取引所「リキッド・バイ・コイン(Liquid by Quoine)」をグループに持つリキッドグループ株式会社がシリーズCラウンドの資金調達を実施し、評価額が10億米ドル(約1,110億円)を超えてユニコーン企業に仲間入りしたと発表した。
ユニコーン企業とは評価額10億ドル以上で設立10年以内の非上場企業のことを指す。
国内のユニコーン企業は数少ない。
以前はメルカリが代表的な例であったが2018年に上場したため、現在ではAI開発を専門とする「プリファード・ネットワークス(Preferred Networks)」が挙げられる他は10億ドルまであと一歩というベンチャー企業が複数存在する状態だった。
こうした状況の中、仮想通貨取引所の運営企業をグループに持つリキッドグループ社は2014年の設立から5年後にユニコーン企業入りしたこととなる。
今回の投資ラウンドは、米大手仮想通貨取引所コインベースや仮想通貨リップル(XRP)を発行するRipple社等をポートフォリオに持つ著名なベンチャーキャピタルのIDG Capital(IDG)がリード。
また、世界最大の中国系仮想通貨マイニング企業であるビットメイン・テクノロジーも参加したとリリースで明かされている。
ビットメインにとって金融庁の認可仮想通貨交換事業者であるリキッドへの出資は、米国商品先物取引委員会(CTFC)からの認可事業者を目指すデジタル資産取引プラットフォームErisXへの投資に次ぐ最新の認可事業者への投資案件となる。
ビットメイン社の共同創設者ジハン・ウー氏は「日本は仮想通貨業界が適切な規制下に置かれている主要国のひとつであり、リキッドグループはそのような規制を適切に遵守して運営している模範的な仮想通貨取引所です。
世界的に激しい競争の中で、こうした規制遵守の文化は、リキッドグループにとって、非常に重要かつユニークな砦となることでしょう」とコメントしている。