[サンパウロ 6日 ロイター] - ブラジル政府は6日、米アップルに対し充電用電源アダプターが付属しない「iPhone」の国内販売を停止するよう命じた。政府は同社が消費者に不完全な商品を提供していると主張している。
アップルはこれに反発。「当局の懸念を解消」するためブラジル消費者保護機関Senaconに引き続き協力するとしつつ、政府の決定に異議を申し立てると表明した。
同社は「すでにこの問題についてはブラジルでいくつかの勝訴判決を得ており、われわれは顧客がデバイスを充電・接続するためのさまざまな選択肢を認識していると確信する」とした。
ブラジル法務省は充電用電源アダプターを同梱しないすべてのiPhoneと、iPhone12以降の新機種の販売停止に加えて、アップルに罰金1227万5000レアル(238万ドル)の支払いを命じた。
官報に掲載された命令で同省は「消費者に対する意図的な差別慣行」によりiPhoneには重要な構成要素が欠けていると主張。アップルはこの慣行の目的を炭素排出量の削減としているが、充電用電源アダプターが付属しない販売で地球環境が保護されるという証拠はないとして同社の主張を退けた。