[東京 4日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 19504.48 -435.42 寄り付き 19616.52 安値/高値 19444.54─19660.9
TOPIX .TOPX 終値 1574.02 -28.92 寄り付き 1576.63 安値/高値 1569.06─1579.95
東証出来高(万株) 204719 東証売買代金(億円) 24314.23
東京株式市場で日経平均は急反落。下げ幅は一時500円に迫り、取引時間中で11月1 6日以来の1万9500円割れとなる場面があった。欧州中央銀行(ECB)理事会の結 果が市場期待に届かず、ポジション調整の売りが先行。今晩の石油輸出国機構(OPEC )の定例総会や11月の米雇用統計など重要イベントを控え、押し目買いの動きも鈍かっ た。
ECBは3日、中銀預金金利をマイナス0.2%からマイナス0.3%に引き下げた ほか、資産買い入れプログラムの6カ月延長を決定。ただ事前には、より大胆な追加緩和 への期待感があったため、失望感から前日の欧米株が大幅に下落。円上昇も重荷となり、 幅広い銘柄に売りが出た。
ちばぎんアセットマネジメント・調査部長の奥村義弘氏は「ECBの結果を受けて、 これまで積み上げてきたポジションが巻き戻されている」と指摘。きょうの下げはやや行 き過ぎの感があるものの、「15─16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)などを見 極める必要がある」として、積極的には手掛けにくいという。
東証1部全体の9割近くが値下がりしたほか、業種別でも全33業種が下落し、全面 安となった。不動産や海運、医薬品などの下げが目立った。指数寄与度の大きいファース トリテ 9983.T 、ソフトバンク 9984.T 、KDDI 9433.T の3銘柄で日経平均を約10 2円押し下げた。
個別銘柄では、三井ハイテック 6966.T が続落。3日、2016年1月期の連結業績 予想と配当予想の下方修正を発表し、嫌気された。売上高を640億円(従来670億円 )、営業利益を16億円(同20億円)に修正した。期末配当金は6円(従来8円)とし ている。
一方、富士通 6702.T が反発。4日付日本経済新聞で同社、東芝 6502.T 、ソニー<6 758.T>のパソコン部門が独立したVAIOの3社がパソコン事業を統合する検討に入った と報じられ、材料視された。全体相場が弱含むなかで日本郵政 6178.T の堅調ぶりも目立 った。
東証1部騰落数は、値上がり160銘柄に対し、値下がりが1696銘柄、変わらず が65銘柄だった。
(杉山容俊)