[チューリヒ 29日 ロイター] - スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のジョルダン総裁は29日、準備通貨としてビットコインを購入・保有することに反対すると述べた。
総裁は中銀の年次総会で「ビットコインの購入に問題はない。直接購入もしくはビットコインに基づく投資商品の購入が可能だ。バランスシートにビットコインが必要だと判断すれば、比較的早期に技術的な条件と運用面の条件を整えることができる」と指摘。
その上で「だが、現時点ではビットコインが準備通貨の要件を満たしているとは考えていない。そのため、これまでバランスシートにビットコインを計上しないとの決定を下してきた」と述べた。
総裁は、中銀がエネルギー・化石燃料企業への投資を全体の10%から3─4%前後に減らしてきたとも指摘。
「全ての株式を売却しても、意味はない。他の人が購入するだけだ。重要なのは、経済を変えて二酸化炭素の排出を減らすことだ」とし「こうしたことは組織的かつ秩序ある方法で行う必要がある。すでに現時点でエネルギーの供給に問題が生じており、エネルギー価格の上昇で特に低所得層が問題を抱えている」と述べた。