[フランクフルト 17日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の監督理事会が17日に特別会合を開き、スイスの金融大手クレディ・スイスの経営不安や一部の米金融機関の経営破綻などを受けた市場の混乱はユーロ圏の銀行に波及していないとの判断を示した。関係筋が明らかにした。
米シリコンバレー銀行が先週破綻し、今週はクレディ・スイスと米サンフランシスコの米中堅銀行ファースト・リパブリック銀行への緊急支援が公表され、投資家は新たな銀行危機のリスクを警戒している。
緊急で開かれたECBの監督理事会の特別会合の内容に詳しい関係者はロイターに対し、ユーロ圏の銀行全体で預金は引き続き安定しており、クレディ・スイスへのエクスポージャーは大きくないとの報告があったと語った。
ECBの報道官はコメントを控えた。
ユーロ圏の銀行は引き続き約4兆ユーロ(4兆2500億ドル)相当の過剰流動性を抱えている。
一方、クレディ・スイスは16日、スイス国立銀行(中央銀行)から500億スイスフラン(約540億ドル)相当の緊急の流動性を確保するように要請したと発表した。
米国の複数の大手金融機関は16日、ファースト・リパブリックに資金を預け入れて支援すると公表した。