ドル/円
午後3時現在 77.06/10 1.3317/22 102.64/67
正午現在 76.97/01 1.3332/36 102.65/67
午前9時現在 77.18/22 1.3356/59 103.10/15
NY17時現在 77.04/09 1.3384/88 103.12/14
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[東京 3日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点と
ほぼ同じ77円前半。景気に対する懸念と欧州債務問題を背景に、豪ドルやアジア通貨、
ユーロが売られた。ドルと円はともに買われたが、輸出企業の買いも散見された円の強さ
のほうがやや上回った。
四半期が改まっても金融市場のリスク回避地合いは継続した。投資家はリスク資産を圧
縮。この日は特に豪ドルの下げが目立ち、同通貨と連動性の高いアジア株や商品相場が下
落すると、ストップを巻き込んで0.96米ドルを割り込み、10カ月ぶりの安値をつけ
た。複数の市場筋によると、アジア系やモデル系、レバレッジファンドが豪ドルの買い持
ちを巻き戻した。シンガポールドルやマレーシアリンギといったアジア通貨も売られ、
「ファンドなどが解約に備え、(新興国や資源国への投資を)現金化する動きが続いてい
る」(国内銀行)との声が聞かれた。
シンガポールドルは10カ月ぶり、リンギは1年2カ月ぶりの水準まで売られた。
ユーロも1.33ドル前半で軟調に推移した。東京時間の未明に報じられたギリシャ政
府の2012年予算案が、ユーロ安の一因になった。予算案によると、財政赤字の対国内
総生産(GDP)比が、第2次支援策の前提とされた予想値よりも大幅に拡大する見通し。
また、フランスとベルギーの財務相が、仏・ベルギー系金融サービスグループのデクシア
日のユーロの地合いに影響したという。
ドル/円は朝方に77.27円まで上昇したものの、その後はじり安。この日から実施
される米国のオペレーションツイストと、それに伴う米短期金利上昇を手掛かりに、モデ
ル系のファンドがドル買い/円売りを仕掛けたが、追随するインターバンクの動きが皆無
だったことや、日銀短観が予想通り改善傾向を示したことなどから、ドルは伸び悩んだ。
輸出企業のドル売りも散見され、ドルが77円を割り込む場面がときおりみられた。
「77円台まで上昇したのでいったん売っているようだ」(前述とは別の国内銀行)との
声が聞かれた。また、77円台半以上は売り注文が厚く、上値の重さにつながっていたと
いう。
(ロイターニュース 久保 信博)