[ベルリン 31日 ロイター] - 独経済省はロシア国営の天然ガス大手ガスプロムと石油大手ロスネフチのドイツ子会社の国有化を検討している。エネルギー供給の安全性に対する懸念が背景。独紙ハンデルスブラットが31日、政府筋の話として報じた。
ハンデルスブラット紙によると、ガスプロム・ゲルマニアは大規模な天然ガス貯蔵施設を運営しているほか、ロスネフチ・ドイッチュラントは石油精製市場などで主要な役割を果たしているため、両社はドイツのエネルギー市場に不可欠な存在。両社が破綻リスクに直面した場合の大規模な停電を防ぐために、ショルツ首相は経済省幹部と国有化を検討しているという。
西側諸国の対ロシア制裁導入を受け、銀行などがロシア関係企業から距離を取っているため、両社は事実上の破綻に追い込まれるリスクがあるとしている。
この報道について、独経済省のほか、ガスプロム・ゲルマニアとロスネフチ・ドイッチュラントからコメントは得られていない。