[ロンドン 28日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州証券市場監督局(ESMA)は28日、EUの排出量取引制度について、目立った欠陥はないが、管理を強化すれば透明性と監視を改善できるとの最終報告書をまとめた。
昨年11月の予備段階の報告書と同様の内容となった。ヘッジファンドが投機的な取引を行っているとの批判を受けて調査を進めていた。
ESMAは声明で「提案された措置を講じれば、市場参加者、規制当局、一般の人々にさらに情報が提供される。EUの低炭素経済への移行で重要な役割を担うこの市場が、引き続き円滑に機能することを目指した措置だ」と表明した。
「高頻度取引業者とマーケットメーカーが、多くのケースで英国や米国からアルゴリズム取引を行っていることも判明したが、ネットのポジションはごくわずかだ」としている。
ESMAは市場のポジションのより包括的な「管理」と取引の追跡強化を提言した。