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芙蓉リース Research Memo(8):国内リース市場はやや弱含みで推移するなか、競合も厳しさを増している

発行済 2017-06-13 15:07
更新済 2017-06-13 15:33
芙蓉リース Research Memo(8):国内リース市場はやや弱含みで推移するなか、競合も厳しさを増している
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■業界環境

リース事業協会の調査によれば、2016 年度のリース取扱高は前年度比0.4%減の5 兆250 億円と2 年振りに減少に転じた。
過去の市場環境を振り返ると、リーマンショック後の設備投資削減の影響で、国内リース市場は縮小傾向が続いてきた。
その後、政府による設備投資促進策も追い風となり、景気回復と設備投資の増加を受け緩やかながら回復基調で推移してきたが、足元では先行き透明感からやや弱含みの状況がみられる。
なお、2014 年度のリース取扱高が一旦落ち込んだのは、2013 年度末に消費税率引き上げ前の駆け込み需要があった反動によるものである。


一方、競合状況については、独立系や銀行系、メーカー系などを中心として上場会社が10 社存在するなど競合は厳しい。
営業資産残高で見ると、オリックス (T:8591)、三井住友ファイナンス& リース( 株)、三菱UFJ リース (T:8593)、日立キャピタル (T:8586)、東京センチュリー (T:8439) が上位にランキングされており、芙蓉総合リース (T:8424)は業界6 位となっているが、伸び率では上位の中でも高い水準にある(2017年3月期実績)。
なお、銀行系については銀行再編に伴う合併によって規模を拡大してきた経緯がある。
最近の上位顔ぶれには大きな変動はない。
また、マイナス金利政策の影響等により、銀行本体の参入による競合の激化もみられる。


国内市場の成熟を受け、ここ数年、各社が注力しているのは、太陽光などの環境エネルギー分野及び航空機リース、海外事業である。
ただ、太陽光関連については政府による固定買取価格の引き下げにより足元では一巡感が漂っている。
また、海外事業もアジア経済などに不透明感がみられ、難しい経営環境を迎えている。


(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)

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