21日の香港市場は上昇。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比755.56ポイント(2.79%)高の27850.49ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が419.94ポイント(2.98%)高の14531.28ポイントと、そろって3日ぶりに反発した。
売買代金は1829億6500万香港ドル(20日は2115億500万香港ドル)。
昨夜の米国株高を好感。
NY市場が昨夜、米企業決算の好調などを受けて反発した流れを引き継いだ。
資金流入の期待も続く。
香港ドルレートが許容変動幅の上限(1米ドル=7.75香港ドル)近辺で推移するなか、香港金融管理局(HKMA)は20日、今月4日目となる香港ドル売り・米ドル買い介入を実施した。
指数は徐々に上げ幅を広げ、引けにかけて一段高となっている。
幅広い銘柄が物色され、ハンセン指数の構成銘柄は9割超が上昇した。
なかでも、中国政府系コングロマリットの華潤創業(291/HK)が売買停止を挟んで前営業日比55.9%高と急騰。
大型再編の動きが材料視されている。
同社は21日、ビール以外の全事業を親会社の華潤(集団)公司に売却する計画を明らかにした。
売却価格は280億香港ドル(約4300億円)。
厳しい経営環境のなか、業績不振の続く事業を切り離すことで、財務のテコ入れを図る狙い。
通信キャリア最大手の中国移動(941/HK)も7.5%高と上げが目立つ。
約7年半ぶりの高値水準を切り上げた。
中国移動は20日引け後、15年1~3月期の1ケタ減益を発表したが、ほぼ想定内ということで悪材料視されていない。
3月の4G携帯通信・加入純増数が単月ベースで過去最高を更新するなか、業績の先行きが楽観された。
H株金融セクターも軒並み上昇。
中国民生銀行(1988/HK)が6.2%高、招商銀行(3968/HK)が5.9%高、中信証券(6030/HK)が5.7%高、中国平安保険(2318/HK)が5.2%高と買い進まれた。
【亜州IR】