[カラカス/ワシントン 17日 ロイター] - ベネズエラのマドゥロ大統領が、米国が支持する野党側との協議再開を発表する見通しであることが分かった。米政府が対ベネズエラ制裁の一部緩和に動いたことが背景にある。米政府当局者やその他の関係者が明らかにした。
バイデン米政権は、ベネズエラで操業を続ける唯一の米石油会社シェブロンがマドゥロ政権と協議を再開することを一時的に認めた。ただ、同社に対する限定的な操業許可の更新の是非はまだ最終判断していない。
当局者の1人によると、米政府はさらに、国営ベネズエラ石油(PDVSA)の元幹部でシリア・フロレス大統領夫人のおいであるエリック・マルピカ氏を制裁対象リストから外す構え。
米政府は3月にここ数年で最も高位の代表団をベネズエラの首都カラカスに派遣し、マドゥロ大統領らと会談したばかり。ベネズエラ側は拘束していた米国人2人を釈放した。その後、米政府はベネズエラの野党陣営と協議した上で一連の措置を決めたという。
マドゥロ氏は昨年10月に停止したメキシコでの野党側との対話の再開にも前向きな姿勢を示した。両陣営は早ければ17日にも協議日程を設定するとみられる。野党指導者のグアイド氏を暫定大統領として承認した米国は、対ベネズエラ制裁を大幅に解除する可能性について、両陣営による交渉の進展次第との立場を示している。