ドル/円
午後3時現在 83.44/49 1.2719/23 106.13/18
正午現在 83.56/59 1.2690/94 106.06/09
午前9時現在 83.74/77 1.2691/95 106.29/33
NY17時現在 83.79/83 1.2685/87 106.29/34
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[東京 8日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場の午後5時時点
から下落した83円半ば。一時83.34円まで下落して15年3カ月ぶりのドル安/円
高水準をつけた。市場では緩やかなドル安/円高がまだ続くとの見方が大勢を占めている。
ドル/円は下落基調が継続。東京市場でも短期筋や一部投資家勢、輸出企業など幅広い
向きの売りで朝方の83円後半から下落し、一段の円高を誘発するストップロスを巻き込
みながら前日海外の安値を下抜け、一時83.34円まで売られた。米景気の二番底懸念
や欧州財政問題の再燃懸念などを背景に円が逃避的に買われる流れは変わらず、「ドル/
円はじりじりとだが売られやすい」(都銀)という。
円高は他通貨にも波及。ユーロは一時105.80円まで下落し、8月24日につけた
9年ぶり安値の105.44円に迫った。欧州銀のストレステストに対する懸念などから、
市場ではユーロ売りの流れも強まっており「ユーロ/円の下振れがドル/円の下げを加速
させる可能性もある」(同じ都銀)との声もあった。
ドルは15年3カ月ぶり安値を更新した後、午後3時にかけて緩やかに反発。一時
83.52円まで切り返した。83円前半では短期筋の利益確定やオプションの防戦に伴
う買いが活発化したほか、久々の円高水準とあって輸入企業など実需の買いも入ったとい
う。
短期筋が買い戻しを強めたのは「さすがに介入への警戒感が強まっており、投機筋がど
んどん円を買い上がれる状況ではなくなっている。ドル/円はじり安基調が続くとの見方
が大勢だが、少し(円高に)動くとすぐに利益確定という向きが少なくない」(別の都銀)
ためだ。
しかし、ドル/円にまだ下落余地があるとの市場の見方は変わらずで、83円ちょうど
付近に控えるオプショントリガーが早くも次のターゲットとして参加者の関心を集めてい
る。「83円半ばよりちょうどの方が(オプションの規模が)大きいようで、下抜ければ
もう少し円高が早く進む可能性がある」(さらに別の都銀)との声があった。
(ロイター 基太村真司記者)