[北京 17日 ロイター] - 中国でガソリンの小売価格が少なくとも2006年以来の水準に引き上げられた。ディーゼル燃料は10年ぶりの水準に値上げされた。ロシアのウクライナ侵攻を受けた原油価格の高騰を反映した。
中国国家発展改革委員会(発改委、NDRC)は、18日付でガソリン価格を1トン当たり750元(118ドル)、ディーゼル燃料価格を720元、引き上げると発表した。13年に現在の価格設定メカニズムが導入されて以降、最大の値上げ幅となる。
北京ではガソリン価格は1トン=1万0770元、ディーゼル燃料価格は9695元に上昇する。地方当局はそれぞれ異なる価格を設定しているが、いずれも値上げを実施する。
中国の価格設定メカニズムでは、燃料の小売価格は10営業日ごとに査定が行われ、原油の国際価格が40─130ドルの範囲内で推移する限り、その価格が反映される。
北海ブレント先物は7日に1バレル=139.13ドルまで上昇した後、下げ基調となり17日は106.64ドルで引けた。2月24日の侵攻前は99ドル前後で推移していた。
価格高騰を受け、中国の独立系製油所は生産を削減している。
中国のエネルギーコンサルティング会社JLCによると、独立系製油所を多く抱える山東省の稼働率は先週、57.09%と2年ぶりの低水準に落ち込んだ。
一方、燃料需要も新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けている。