[台北 13日 ロイター] - 中国の国営テレビが、国家安全保障に対する脅威を理由に中国で逮捕された台湾のある学術関係者に関する番組を放映したことを巡り、台湾当局は「フェイクニュース(偽ニュース)」だとして反発を強めている。
12日夜に放映された番組で、台湾の学術関係者とされるCheng Yu-chin氏はスパイ行為をしていたことを告白。同氏は以前、台湾・民主進歩党の卓栄泰前主席の補佐役をしていたという。Cheng氏は番組で、自身の行為が中国に「害を及ぼす」と分かっていたと述べている。
番組によると、Cheng氏は昨年4月に中国で逮捕された。
一方、卓氏と民主進歩党は、Cheng氏が卓氏のために働いていたことはないとして否定。卓氏はフェイスブックに文書を掲載し、Cheng氏のことは知りもしないとし「このニュースは明らかに誤報」と断じた。
中国の国営テレビは11日夜にも、香港の反政府デモを支援するため中国でスパイ活動を行ったとして昨年逮捕された台湾市民の「自白」を放映している。 OLJPWORLD Reuters Japan Online Report World News 20201013T025839+0000