[5日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は5日、イスラエルのベネット首相との電話会談で、ウクライナ南東部の港湾都市マリウポリでロシア軍が包囲するアゾフスターリ製鉄所からの民間人退避に向け、人道回廊を設置する用意が引き続きあると表明した。ロシア大統領府が明らかにした。
大統領府によるとプーチン氏はベネット氏と「ウクライナ情勢に関する踏み込んだ意見交換」を行い、ウクライナ政府はアゾフスターリ製鉄所に立てこもる兵士らに武器を置くよう指示すべきとベネット氏に伝えた。
アゾフスターリ製鉄所を巡っては、民間人の一部が人道回廊を利用して避難したものの、依然として多くの人が取り残されている。
大統領府によると、第2次世界大戦でロシアがナチス・ドイツに勝利したことを祝う5月9日の戦勝記念日を前に、プーチン氏とベネット氏は「当時の歴史の真実を慎重に記録し、ホロコーストの犠牲者を含む全戦没者の記憶を尊重する両国民にとって、この日が特別な意味を持つことを強調した」という。
大統領府の声明には、ロシアのラブロフ外相がナチス・ドイツの独裁者ヒトラーに「ユダヤ人の血が流れている」と発言し、イスラエルの猛反発を招いたことに関する直接的な言及はなかった。