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カルナバイオ Research Memo(4):リウマチや血液がんを対象疾患としたBTK阻害薬の開発が進む(1)

発行済 2019-03-08 15:24
更新済 2019-03-08 15:41
© Reuters.  カルナバイオ Research Memo(4):リウマチや血液がんを対象疾患としたBTK阻害薬の開発が進む(1)
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■開発パイプラインの動向1. BTK阻害薬の開発スケジュールカルナバイオサイエンス (T:4572)の開発パイプラインの中で、注目度の高い2つの非共有結合型※BTK阻害薬(AS-0871、AS-1763)が、2019年後半から2020年前半にかけて臨床試験入りする見込みとなっている。

免疫炎症疾患(リウマチなど)を適応対象に開発を進めている「AS-0871」については、2019年12月期中に欧州で実施している前臨床試験を終了し、CTA申請を行い、年内にも欧州で臨床第1相試験を開始する計画だ。

一方、血液がんを適応対象に開発を進めている「AS-1763」は2019年内に欧州で実施している前臨床試験を終え、米国でIND申請を行い、2020年以降の臨床試験の開始を目指している。

※非共有結合型とは薬剤の分子がBTKなどの標的となる分子と結合した後、時間の経過とともに結合した薬剤の分子が離れるタイプのことを指す。

イブルチニブのほか現在、開発が進んでいる他のBTK阻害剤のほとんどは共有結合型で一度結合すると離れないタイプの薬剤であり、同社が非共有結合型BTK阻害剤の開発に成功すれば機能面で差別化できることになる。

前臨床試験をいずれも欧州で実施しているのは、同社の起源がオランダの大手製薬企業であったOrganon N.V.の日本法人であり、前臨床試験を委託するに当たっての人的ネットワークを有していたためだ。

また、臨床試験の場所について「AS-1763」を米国で行うのは、自社で臨床開発を進めていく体制を米国で整えたことなどが理由となっている。

一方、「AS-0871」については欧州でCRO(開発業務受託会社)に委託することにした。

なお、導出の時期に関して特にこだわりはないようで、経済的条件が合致すればいつでも契約を締結する可能性はあるとしている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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