20日の香港市場は大きく下落。
主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比558.19ポイント(2.02%)安の27094.93ポイント、本土企業株で構成されるH株指数が425.33ポイント(2.93%)安の14111.34ポイントと、そろって続落。
売買代金は2115億500万香港ド(17日は2145億2300万香港ドル)。
内外株安で投資家のセンチメントが冷え込む。
朝方は一進一退しながらも堅調に推移していたが、後場に入り本土市場が下げ幅を広げるなか、香港の各指数も売りの圧力が強まった。
本土市場では、高値警戒感が強まっていることに加え、当局が機関投資家に貸株を認めると発表(=空売り解禁)したことや、レバレッジの高い一部の投資信託(アンブレラ型投資信託)や小型株の信用取引を規制強化したことなどが嫌気されている。
外部的には、ギリシャ債務問題の深刻化がネガティブ。
同国の破たん懸念が強まり、昨夜の欧米市場は軒並み下落した。
幅広い銘柄が売られ、ハンセン指数の構成銘柄は9割ほどが下落した。
なかでも、エネルギー関連の銘柄が安い。
石油大手の中国石油天然気(857/HK)が6.1%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が3.5%、天然ガス事業を展開する昆侖能源(135/HK)が7.1%ずつ値を下げた。
先週末の原油相場が大きく下落したことで、原油価格の先安感が再び意識されている。
H株金融セクターも軒並み売られる。
中国民生銀行(1988/HK)が4.2%安、招商銀行(3968/HK)が3.4%安、中国建設銀行(939/HK)が3.2%安、中国銀行(3988/HK)が2.6%安で引けた。
朝方は預金準備率の引き下げ(人民銀行が市中銀行から強制的に預かる資金の比率)を材料に買われたが、中盤から下げに転じている。
証券株は急落。
海通証券(6837/HK)と中信証券(6030/HK)がそろって7.0%下落した。
株式需給の悪化が懸念されるなか、株式市場の冷え込みが警戒されている。
【亜州IR】