[23日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースは23日に開いた投資家向け説明会で、今年の純金利収入見通しを560億ドルに引き上げた。これを受けて株価は6.2%値上がりし、他の銀行株も連れ高となった。
純金利収入見通しは米連邦準備理事会(FRB)が年末までに政策金利を3%まで引き上げるとの前提を置いた。融資が1桁台後半の伸びを記録し、証券投資が緩やかに増えるとも仮定した。
同社はすでに、純金利収入見通しを1月時点の500億ドルから引き上げ、530億ドルより数十億ドル多い水準になるとしていた。
また、有形自己資本利益率(ROTCE)の目標17%は、2022年に達成する可能性があるとした。
MAIキャピタル・マネジメントのチーフ株式ストラテジスト、クリストファー・グリサンティ氏はJPモルガンの見通しによって、投資家が銀行株に過度に悲観的だったことが分かったと指摘。
「銀行業は総じてかなり良好で、信用懸念は少なくとも現状では低く、純金利マージンは依然として非常に健全だ。短期金利がまだそれほど上昇していないからだ」と指摘した。
JPモルガンは22年の費用見通しを770億ドルで据え置いた。技術関連費用は67億ドルと見込み、このうち投資銀行部門が占める割合は最大の31億ドルになるとした。23年については投資支出の伸びが「緩やかになる」との見通しを示した。
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