[ロンドン 7日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のソーンダース政策委員は7日、英経済の成長が続き、高インフレが長引けば、来年利上げが必要になる可能性があるとの認識を示した。
同氏は先月の金融政策委員会(MPC)で早期の資産買い入れ終了に賛成票を投じた。買い入れを継続すれば中期的なインフレ期待が高まる恐れがあると改めて主張した。
ソーンダース氏は米会計ソフト大手インテュイットが主催するオンラインイベントで、「利上げの時期は経済見通しに左右される。景気回復が続きインフレが持続する兆候が見られれば、来年あたりに金利が上がると考えるのが妥当かもしれない」と語った。
「これは約束ではなく、あくまで経済状況次第だ」とし、利上げ幅は比較的限られるとの見方を示した。
年内に消費者物価指数(CPI)が4%上昇し、需給ギャップが解消される公算が大きいと指摘し、そうした状況下で資産買い入れを続ければ中期的なインフレ期待が上昇しかねないと警告した。
「そのような結果になれば、後になって金融政策の大幅な引き締めが必要になる恐れがある。次に経済刺激策が必要となった際に中銀が迅速に対応する余地が限られる可能性がある」と主張した。
英経済は今ごろまでに2019年終盤の水準を回復してた可能性が高いとし、長期的に見れば新型コロナウイルスの影響はおそらく比較的小さいと述べた。英国の欧州連合(EU)離脱のほうが影響は大きいかもしれないとした。