[10日 ロイター] - 米アップル (O:AAPL)の共同創業者スティーブ・ウォズニアック氏は、同社のクレジットカード「アップルカード」の与信限度額を巡って性差別があるとの訴えが出ている問題について、自身も妻よりも10倍の与信限度を付与されたと明らかにした。
この問題はアップルが金融大手ゴールドマン・サックス (N:GS)と共同開発したアップルカードを巡り、起業家のデイビット・ハイネマイヤー・ハンソン氏が7日以降の一連のツイッター投稿で、アップルカードは妻に与えた額の20倍の利用限度額を自身に設定したと批判したことが発端。ニューヨーク州金融サービス局(DFS)もアップルカード事業に対する調査を行っている。
ゴールドマンは電子メールで、アップルカードの申請は所得や信用度に応じて個別に審査しており、個人の信用スコアや債務といった要素を考慮していると説明。家族間で大幅に異なる信用限度が決定されることはあり得るとしつつ、「ジェンダーといった要素に基づいて決定を下すことはしていないし、することはない」とした。
ハンソン氏は夫婦の収入に関する具体的な情報は明らかにしなかったが、妻と合算で所得税申告を行っており、信用スコアは妻のほうが高いと指摘している。
ウォズニアック氏は9日、ハンソン氏のツイートに返信する形で、妻の10倍の与信限度が自身に設定されたと指摘。「われわれ(夫婦)は別々の銀行口座、クレジットカード口座、資産を保有していない」と投稿した。
ロイターは10日、アップルにコメントを求めたが、今のところ回答を得られていない。