[3日 ロイター] - 米シスコシステムズ (O:CSCO)のビデオ会議アプリ「Webex」の利用者が、3月に過去最多の3億2400万人を記録した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた外出制限措置で在宅勤務者が増加した。
新型コロナの感染拡大を防ぐため多くの人が自宅にとどまる中、Webexのほか、競合のズーム・ビデオ・コミュニケーションズ (O:ZM)が提供するアプリ「ズーム」やマイクロソフト (O:MSFT)の「Teams(チームス)」は、オンラインの授業から企業の会議、教会の礼拝まで様々な用途で活用されている。
シスココラボレーションのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャー、スリ・スリニバサン氏は「Webexは米州で2.5倍、欧州で4倍、アジア太平洋で3.5倍伸びた」とし、企業、教育、遠隔医療分野で利用が伸びたと指摘した。
同氏によると、3月にWebex上で行われた会議数は約7300万件となった。
ビデオ会議システムは需要急増の一方で、プライバシーやセキュリティーを巡る懸念も浮上している。ズームを巡っては、会議が完全に暗号化されていないとの懸念や、招待されていない人が会議に侵入する「ズームボミング」に関する批判が上がっている。
シスコはWebexについて、完全に暗号化されていると強調した。