[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米アップル (O:AAPL)は4日、自社株買いや配当の原資とするために社債を発行し85億ドル調達した。
発行したのは期間3年から30年までの4本。リフィニティブのIFRデータによると、3年債20億ドル、5年債22億5000万ドル。クーポンは3年債が0.75%、5年債は1.125%で2013年以来の低水準。10年債と30年債のクーポンも数年ぶりの低水準だった。
アップルによると、調達資金は自社株買いや配当などの一般事業目的を使う予定。アップルは3月28日までの6カ月間に自社株買いに385億ドルを使っている。
新型コロナウイルス危機への対応で、米連邦準備理事会(FRB)は利下げとともに投資適格級の社債買い入れプログラムを導入。FRBの企業資金繰り支援措置を受けて、新型コロナで深刻な打撃を受けているボーイング (N:BA)、マリオット・インターナショナル (O:MAR)、フォード・モーター (N:F)などが起債に動いている。
この動きにアップルのように財務基盤が強固な企業も加わった格好で、過去1週間に製薬のバイオジェン (O:BIIB)や医療保険アンセム (N:ANTM)も低コストで起債している。
アップルの起債では、ゴールドマン・サックス、バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズ、JPモルガン、モルガン・スタンレーが共同ブックランナーを務めた。