[デトロイト 25日 ロイター] - 米フォード・モーター (N:F)は25日、主力ピックアップトラック「F150」の新モデルをオンラインイベントで発表した。ソフトウエアを無線で更新する「OTA(オーバー・ジ・エア)」機能を搭載する同社初のモデルとなる。
F150は米自動車市場で売り上げトップを誇るピックアップトラック「Fシリーズ」の1つ。これに完全なコネクテッド機能とOTA機能を装備し、今秋発売する。先ずはハイブリッド版を投入し、2年内に電気自動車(EV)版の発売も予定する。OTA機能は近く発売するスポーツ用多目的車「マッハE」のEV版にも搭載する。
EV大手テスラ (O:TSLA)はスマートフォンのように定期的にソフトウエアのアップデートをEVに配信する機能で他社に先行しており、ゼネラル・モーターズ (N:GM)も複数のモデルでOTA機能を導入済み。
F150の新モデルの外観は現行モデルとほとんど変わりなく、テスラのピックアップトラック型EV「サイバートラック」の衝撃的なデザインとは大きく異なる。フォードの新モデルは米国の昔からのピックアップトラック利用者をターゲットとする。
ただ、対価を支払えば、高速道路での完全自動運転を可能にするソフトがダウンロードできる。ソフトが利用できるのは来年からだという。
ジム・ファーリー最高執行責任者(COO)はインタビューで、コネクテッド機能の搭載によって、エンジン制御ソフトに問題が発生した場合に同社が通知を受け、迅速に修理できると指摘。
「われわれにとっては画期的なことだ」とし、品質保証の問題を察知するのに要する時間が「数週間・数カ月から数日・数時間に短縮される」と語った。