[3日 ロイター] - 米半導体大手ブロードコム (O:AVGO)は3日、第4・四半期(8─10月)の売上高について、64億ドルを中心に上下1億5000万ドルの範囲になるとの見通しを示した。次世代通信規格「5G」対応携帯端末の発売が近付いていることや、在宅勤務市場の拡大を背景にしたデータセンター向け半導体の堅調な需要が寄与し、市場予想を上回った。
リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想平均は61億8000万ドルだった。
高価格の半導体を採用する5G対応機種の発売を控える中、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、在宅勤務へのシフトが進み、データセンターなどのインフラ需要が高まった。
アップルのサプライヤーである同社はまた、半導体出荷が増える1年の繁忙期が第4・四半期とり、これまでのほとんどの年に比べて1四半期後ずれするとの見通しを示した。アップルの「iPhone」の新機種の発売が、通常の9月下旬よりも遅くなる可能性を示唆した。
ブロードコムの2019年の売上高の約5分の1は、アップルが占めた。
5G対応のiPhoneの発売日については、大半のアナリストが既に予想時期を10月に後ずれさせている。新型コロナウイルス対策の行動制限で関連業務が中断したという背景がある。
アップルはコメントの求めに応じていない。
ブロードコムの第3・四半期売上高は5.6%増の58億2000万ドルで、市場予想(57億6000万ドル)を上回った。
普通株帰属の純利益は6億1400万ドル(1株当たり1.45ドル)と、前年同期の7億1500万ドル(同1.71ドル)から減少した。
特別項目を除く1株利益は5.40ドルで、市場予想(5.24ドル)を上回った。
同社株は引け後の時間外取引で0.3%上昇した。
*内容を追加しました。 2020-09-03T213430Z_1_LYNXMPEG821SF_RTROPTP_1_BROADCOM-RESULTS.JPG