[香港/北京 11日 ロイター] - 短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)は今年、中国での広告収入が少なくとも1800億元(272億ドル)になる見通しだ。関係筋2人が明らかにした。
中国のデジタル広告市場で第2位の位置を固める見込みで、ロイターが既に報じている約300億ドルの今年の総売上高目標が達成に向かっていることを示唆する。
関係筋の1人によると、広告収入の60%近くがティックトックの中国版「抖音(Douyin)」で、ニュース検索アプリ「今日頭条(Jinri Toutiao)」が20%、動画配信プラットフォーム「西瓜視頻(Xigua)」が3%弱。
バイトダンスはコメントを拒んだ。
コンサルタント会社R3によると、昨年上半期に中国の総デジタル広告支出でバイトダンスのシェアは23%(76億ドル)となり、検索サイト大手の百度(バイドゥ) (O:BIDU)を抜いた。首位はアリババ・グループ (HK:9988)の33%で、109億ドルだった。
残りの1人の関係筋によると、今年になってバイトダンスとアリババの差は縮んでいる。バイトダンスは昨年の広告収入を開示していない。ロイターは同社の昨年の総売上高が160億ドルだったと報じている。
この関係筋は、バイトダンスは世界的な事業拡大を狙う一方、中国国内では来年に電子商取引、検索、長編動画アプリの3分野への投資強化を検討していると話した。